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翻訳【16】

サーリプッタの経

そこで、まさに、尊者アーナンダが、尊者サーリプッタのいるところに、そこへと近づいて行きました。近づいて行って、尊者サーリプッタを相手に共に挨拶しました。共に挨拶し記憶されるべき話を交わして、一方に坐りました。一方に坐った、まさに、尊者アーナンダは、尊者サーリプッタに、こう言いました。

「友よ、サーリプッタよ、いったい、まさに、比丘には、そのような形態の禅定の獲得が存在するのでしょうか。すなわち、まさしく、(1)地について地の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(2)水について水の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(3)火について火の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(4)風について風の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(5)虚空無辺なる〔認識の〕場所について虚空無辺なる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(6)識知無辺なる〔認識の〕場所について識知無辺なる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(7)無所有なる〔認識の〕場所について無所有なる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(8)表象あるにもあらず表象なきにもあらざる〔認識の〕場所について表象あるにもあらず表象なきにもあらざる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(9)この世についてこの世の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、(10)他の世について他の世の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、また、しかしながら、表象ある者として〔世に〕存するであろう、〔そのような形態の禅定の獲得が〕」と。

「友よ、アーナンダよ、比丘には、そのような形態の禅定の獲得が存在します。すなわち、まさしく、地について地の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく……略……他の世について他の世の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく、また、しかしながら、表象ある者として〔世に〕存するであろう、〔そのような形態の禅定の獲得が〕」と。

「友よ、サーリプッタよ、また、すなわち、どのように、比丘には、そのような形態の禅定の獲得が存在するのでしょうか。すなわち、まさしく、地について地の表象ある者として〔世に〕存するべくもなく……略……また、しかしながら、表象ある者として〔世に〕存するであろう、〔そのような形態の禅定の獲得が〕」と。「友よ、アーナンダよ、これは、或る時のことです。わたしは、まさしく、ここに、サーヴァッティーに住んでいます。アンダ林において。そこにおいて、わたしは、そのような形態の禅定に入定しました。すなわち、まさしく、〔わたしが〕地について地の表象ある者として〔世に〕有ることなく、水について水の表象ある者として〔世に〕有ることなく、火について火の表象ある者として〔世に〕有ることなく、風について風の表象ある者として〔世に〕有ることなく、虚空無辺なる〔認識の〕場所について虚空無辺なる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕有ることなく、識知無辺なる〔認識の〕場所について識知無辺なる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕有ることなく、無所有なる〔認識の〕場所について無所有なる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕有ることなく、表象あるにもあらず表象なきにもあらざる〔認識の〕場所について表象あるにもあらず表象なきにもあらざる〔認識の〕場所の表象ある者として〔世に〕有ることなく、この世についてこの世の表象ある者として〔世に〕有ることなく、他の世について他の世の表象ある者として〔世に〕有ることなく、また、しかしながら、表象ある者として〔世に〕有った、〔そのような形態の禅定に〕」と。

「また、尊者サーリプッタは、その時点において、どのような表象ある者として〔世に〕有ったのですか」と。「友よ、まさに、わたしに、『生存の止滅は涅槃である』『生存の止滅は涅槃である』と、まさしく、他なるものとして、表象が生起し、まさしく、他なるものとして、表象が止滅します。友よ、それは、たとえば、また、燃えている木片の火に、まさしく、他なるものとして、炎が生起し、まさしく、他なるものとして、炎が止滅するように、友よ、まさしく、このように、まさに、『生存の止滅は涅槃である』『生存の止滅は涅槃である』と、まさしく、他なるものとして、表象が生起し、まさしく、他なるものとして、表象が止滅します。友よ、また、しかしながら、わたしは、その時点において、『生存の止滅は涅槃である』『生存の止滅は涅槃である』と、表象ある者として〔世に〕有りました」と。〔以上が〕第七となる。

注釈【0】