読み込み中

翻訳【17】

涅槃の経

そこで、まさに、尊者アーナンダが、尊者サーリプッタのいるところに、そこへと近づいて行きました。近づいて行って、尊者サーリプッタを相手に共に挨拶しました。共に挨拶し記憶されるべき話を交わして、一方に坐りました。一方に坐った、まさに、尊者アーナンダは、尊者サーリプッタに、こう言いました。「友よ、サーリプッタよ、いったい、まさに、何を因として、何を縁として、それによって、ここに、一部の有情たちは、まさしく、所見の法(現世)において、完全なる涅槃に到達しないのですか」と。

「友よ、アーナンダよ、ここに、有情たちが、『これらは、退失を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知せず、『これらは、止住を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知せず、『これらは、殊勝を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知せず、『これらは、洞察を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知しません。友よ、アーナンダよ、まさに、これを因として、これを縁として、それによって、ここに、一部の有情たちは、まさしく、所見の法(現世)において、完全なる涅槃に到達しません」と。

「友よ、サーリプッタよ、また、何を因として、何を縁として、それによって、ここに、一部の有情たちは、まさしく、所見の法(現世)において、完全なる涅槃に到達するのですか」と。「友よ、アーナンダよ、ここに、有情たちが、『これらは、退失を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知し、『これらは、止住を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知し、『これらは、殊勝を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知し、『これらは、洞察を部分とする表象である』と、事実のとおりに覚知します。友よ、アーナンダよ、まさに、これを因として、これを縁として、それによって、ここに、一部の有情たちは、まさしく、所見の法(現世)において、完全なる涅槃に到達します」と。〔以上が〕第九となる。

注釈【0】