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翻訳【16】

出離するべきものの経

「比丘たちよ、五つのものがあります。これらの出離するべき界域です。どのようなものが、五つのものなのですか。比丘たちよ、ここに、比丘が、欲望〔の対象〕に意を為していると、諸々の欲望〔の対象〕にたいし、心は、跳入せず、清信せず、確立せず、解脱しません。また、まさに、彼が、離欲に意を為していると、離欲にたいし、心は、跳入し、清信し、確立し、解脱します。彼の、その心は、善く赴き、善く修められ、善く出起し、善く解脱し、諸々の欲望〔の対象〕から、善く束縛を離れたものとなり、さらに、それらが、諸々の欲望〔の対象〕という縁あることから生起する、諸々の煩悩であり、諸々の悩苦と苦悶であるとして、彼は、それらのものから解き放たれ、彼は、その〔苦痛の〕感受を感受しません。これは、諸々の欲望〔の対象〕の出離と告げ知らされました。

比丘たちよ、さらに、また、他に、比丘が、憎悪〔の思い〕に意を為していると、憎悪〔の思い〕にたいし、心は、跳入せず、清信せず、確立せず、解脱しません。また、まさに、彼が、憎悪〔の思い〕なき〔生き方〕に意を為していると、憎悪〔の思い〕なき〔生き方〕にたいし、心は、跳入し、清信し、確立し、解脱します。彼の、その心は、善く赴き、善く修められ、善く出起し、善く解脱し、憎悪〔の思い〕から、善く束縛を離れたものとなり、さらに、それらが、憎悪〔の思い〕という縁あることから生起する、諸々の煩悩であり、諸々の悩苦と苦悶であるとして、彼は、それらのものから解き放たれ、彼は、その〔苦痛の〕感受を感受しません。これは、憎悪〔の思い〕の出離と告げ知らされました。

比丘たちよ、さらに、また、他に、比丘が、悩害〔の思い〕に意を為していると、悩害〔の思い〕にたいし、心は、跳入せず、清信せず、確立せず、解脱しません。また、まさに、彼が、悩害〔の思い〕なき〔生き方〕に意を為していると、悩害〔の思い〕なき〔生き方〕にたいし、心は、跳入し、清信し、確立し、解脱します。彼の、その心は、善く赴き、善く修められ、善く出起し、善く解脱し、悩害〔の思い〕から、善く束縛を離れたものとなり、さらに、それらが、悩害〔の思い〕という縁あることから生起する、諸々の煩悩であり、諸々の悩苦と苦悶であるとして、彼は、それらのものから解き放たれ、彼は、その〔苦痛の〕感受を感受しません。これは、悩害〔の思い〕の出離と告げ知らされました。

比丘たちよ、さらに、また、他に、比丘が、形態に意を為していると、形態にたいし、心は、跳入せず、清信せず、確立せず、解脱しません。また、まさに、彼が、形態なきものに意を為していると、形態なきものにたいし、心は、跳入し、清信し、確立し、解脱します。彼の、その心は、善く赴き、善く修められ、善く出起し、善く解脱し、形態から、善く束縛を離れたものとなり、さらに、それらが、形態という縁あることから生起する、諸々の煩悩であり、諸々の悩苦と苦悶であるとして、彼は、それらのものから解き放たれ、彼は、その〔苦痛の〕感受を感受しません。これは、形態の出離と告げ知らされました。

比丘たちよ、さらに、また、他に、比丘が、身体を有することに意を為していると、身体を有することにたいし、心は、跳入せず、清信せず、確立せず、解脱しません。また、まさに、彼が、身体を有することの止滅に意を為していると、身体を有することの止滅にたいし、心は、跳入し、清信し、確立し、解脱します。彼の、その心は、善く赴き、善く修められ、善く出起し、善く解脱し、身体を有することから、善く束縛を離れたものとなり、さらに、それらが、身体を有するという縁あることから生起する、諸々の煩悩であり、諸々の悩苦と苦悶であるとして、彼は、それらのものから解き放たれ、彼は、その〔苦痛の〕感受を感受しません。これは、身体を有することの出離と告げ知らされました。

彼の、欲望〔の対象〕の喜びもまた悪習とならず、憎悪〔の思い〕の喜びもまた悪習とならず、悩害〔の思い〕の喜びもまた悪習とならず、形態の喜びもまた悪習とならず、身体を有することの喜びもまた悪習とならず、欲望〔の対象〕の喜びにおいてもまた悪習なきことから、憎悪〔の思い〕の喜びにおいてもまた悪習なきことから、悩害〔の思い〕の喜びにおいてもまた悪習なきことから、形態の喜びの喜びにおいてもまた悪習なきことから、身体を有することの喜びにおいてもまた悪習なきことから、比丘たちよ、この者は、『比丘として、悪習なき者として、渇愛を断ち、束縛するものを還転させた。〔我想の〕思量の寂止あることから、正しく苦しみの終極を為した』〔と〕説かれます。比丘たちよ、まさに、これらの五つの出離するべき界域があります」と。〔以上が〕第十となる。

婆羅門の章が第五となる。

その〔章〕のための摂頌となる。

〔そこで、詩偈に言う〕「犬、ドーナ、サンガーラヴァ、そして、カーラナパーリン、ピンギヤーニン、そして、夢、雨、言葉、家があり、そして、出離するべきものとともに、〔章となる〕」と。

第四の五十なるものは〔以上で〕完結となる。

注釈【0】