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翻訳【19】

ジーヴァカの経

或る時のことです。世尊は、ラージャガハに住んでおられます。ジーヴァカのアンバ林(マンゴーの果樹園)において。そこで、まさに、ジーヴァカ・コーマーラバッチャが、世尊のおられるところに、そこへと近づいて行きました。近づいて行って、世尊を敬拝して、一方に坐りました。一方に坐った、まさに、ジーヴァカ・コーマーラバッチャは、世尊に、こう言いました。「尊き方よ、いったい、まさに、どのようなことから、在俗信者と成るのですか」と。「ジーヴァカよ、すなわち、まさに、覚者を帰依所に赴いた者と成り、法(教え)を帰依所に赴いた者と成り、僧団を帰依所に赴いた者と成ることから、このことから、在俗信者と成ります」と。

「尊き方よ、また、どのようなことから、在俗信者は、戒ある者と成るのですか」と。「ジーヴァカよ、すなわち、まさに、在俗信者が、命あるものを殺すことから離間した者として〔世に〕有り、与えられていないものを取ることから離間した者として〔世に〕有り、諸々の欲望〔の対象〕にたいする誤った行ないから離間した者として〔世に〕有り、虚偽を説くことから離間した者として〔世に〕有り、穀物酒や果実酒や〔他の〕酔わせるものによる放逸の境位から離間した者として〔世に〕有ることから、このことから、在俗信者は、戒ある者と成ります」と。

「尊き方よ、また、どのようなことから、在俗信者は、自己の利益のために実践する者と成るのですか⸺他者の利益のためではなく」と。「ジーヴァカよ、すなわち、まさに、在俗信者が、(1)まさしく、自己みずから、信を成就した者として〔世に〕有り、他者に、信の成就を受持させません。……略……(8)まさしく、自己みずから、義(意味)を了知して、法(教え)を了知して、法(教え)を法(教え)のままに実践する者として〔世に〕有り、他者に、法(教え)を法(教え)のままに実践することを受持させません。ジーヴァカよ、このことから、まさに、在俗信者は、自己の利益のために実践する者と成ります⸺他者の利益のためではなく」と。

「尊き方よ、また、どのようなことから、在俗信者は、まさしく、そして、自己の利益のために、さらに、他者の利益のために、実践する者と成るのですか」と。「ジーヴァカよ、すなわち、まさに、在俗信者が、(1)そして、自己みずから、信を成就した者として〔世に〕有り、さらに、他者に、信の成就を受持させます。(2)そして、自己みずから、戒を成就した者として〔世に〕有り、さらに、他者に、戒の成就を受持させます。(3)そして、自己みずから、施捨を成就した者として〔世に〕有り、さらに、他者に、施捨の成就を受持させます。(4)そして、自己みずから、比丘たちと会見することを欲する者として〔世に〕有り、さらに、他者に、比丘たちと会見することを受持させます。(5)そして、自己みずから、正なる法(教え)を聞くことを欲する者として〔世に〕有り、さらに、他者に、正なる法(教え)を聞くことを受持させます。(6)そして、自己みずから、諸々の所聞の法(教え)を保持する類の者として〔世に〕有り、さらに、他者に、法(教え)を保持することを受持させます。(7)そして、自己みずから、諸々の保持された法(教え)の義(意味)を近しく注視する者として〔世に〕有り、さらに、他者に、義(意味)を近しく注視することを受持させます。(8)そして、自己みずから、義(意味)を了知して、法(教え)を了知して、法(教え)を法(教え)のままに実践する者として〔世に〕有り、さらに、他者に、法(教え)を法(教え)のままに実践することを受持させます。ジーヴァカよ、このことから、まさに、在俗信者は、まさしく、そして、自己の利益のために、さらに、他者の利益のために、実践する者と成ります」と。〔以上が〕第六となる。

注釈【0】