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翻訳【20】

簡略の経

或る時のことです。世尊は、ヴェーサーリーに住んでおられます。マハー林の楼閣堂において。そこで、まさに、マハー・パジャーパティー・ゴータミーが、世尊のおられるところに、そこへと近づいて行きました。近づいて行って、世尊を敬拝して、一方に坐りました。一方に坐った、まさに、マハー・パジャーパティー・ゴータミーは、世尊に、こう言いました。

「尊き方よ、世尊は、どうか、わたしに、簡略〔の観点〕によって、法(教え)を説示してください。すなわち、わたしが、世尊の法(教え)を聞いて、独り、〔静所に〕隠棲し、〔気づきを〕怠らず、熱情ある者となり、自己を精励する者として〔世に〕住むべく」と。「ゴータミーよ、まさに、あなたが、それらの法(性質)を、『これらの法(教え)は、(1)貪欲を有するもののために等しく転起する⸺離貪のためではなく。(2)束縛のために等しく転起する⸺束縛を離れるもののためではなく。(3)〔煩悩の〕集積のために等しく転起する⸺〔煩悩の〕滅減のためではなく。(4)大いなる欲求あることのために等しく転起する⸺少なき欲求たることのためではなく。(5)満ち足りていないことのために等しく転起する⸺満ち足りていることのためではなく。(6)社交のために等しく転起する⸺遠離のためではなく。(7)怠惰のために等しく転起する⸺精進勉励のためではなく。(8)扶養し難くある(他者の迷惑になる)ことのために等しく転起する⸺扶養し易くある(他者の迷惑にならない)ことのためではなく』と知るなら、ゴータミーよ、一定して保持するべきです⸺『これは、法(教え)ではない。これは、律ではない。これは、教師の教えではない』と。

ゴータミーよ、しかしながら、まさに、あなたが、それらの法(性質)を、『これらの法(教え)は、(1)離貪のために等しく転起する⸺貪欲を有するもののためではなく。(2)束縛を離れるもののために等しく転起する⸺束縛のためではなく。(3)〔煩悩の〕滅減のために等しく転起する⸺〔煩悩の〕集積のためではなく。(4)少なき欲求たることのために等しく転起する⸺大いなる欲求あることのためではなく。(5)満ち足りていることのために等しく転起する⸺満ち足りていないことのためではなく。(6)遠離のために等しく転起する⸺社交のためではなく。(7)精進勉励のために等しく転起する⸺怠惰のためではなく。(8)扶養し易くあることのために等しく転起する⸺扶養し難くあることのためではなく』と知るなら、ゴータミーよ、一定して保持するべきです⸺『これは、法(教え)である。これは、律である。これは、教師の教えである』」と。〔以上が〕第三となる。

注釈【0】