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翻訳【37】

思考の様相の経

このように、わたしは聞きました。或る時のことです。世尊は、サーヴァッティーに住んでおられます。ジェータ林のアナータピンディカ〔長者〕の林園において。そこで、まさに、世尊は、比丘たちに告げました。「比丘たちよ」と。「幸甚なる方よ」と、それらの比丘たちは、世尊に答えました。世尊は、こう言いました。

「比丘たちよ、卓越の心(瞑想)に専念する比丘によって、五つの形相が、〔その〕時〔その〕時に〔しかるべく〕意が為されるべきです。どのようなものが、五つのものなのですか。(1)比丘たちよ、ここに、比丘が、その形相に由来して、その形相に意を為していると、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、その形相から、善なるものを伴った他の形相に意が為されるべきです。彼が、その形相から、善なるものを伴った他の形相に意を為していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。比丘たちよ、それは、たとえば、また、能ある、あるいは、石工が、あるいは、石工の内弟子が、微細な楔で、粗大な楔を、打ち砕き、引き抜き、取り出すように、比丘たちよ、まさしく、このように、まさに、比丘が、その形相に由来して、その形相に意を為していると、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、その形相から、善なるものを伴った他の形相に意が為されるべきです。彼が、その形相から、善なるものを伴った他の形相に意を為していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。

(2)比丘たちよ、もし、その比丘が、その形相から、善なるものを伴った他の形相に意を為していると、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、それらの思考の危険が近しく注視されるべきです。『かくのごとくもまた、わたしの諸々の思考は、善ならざるものである。かくのごとくもまた、わたしの諸々の思考は、財貨を有するもの(世俗のもの)である。かくのごとくもまた、わたしの諸々の思考は、苦痛の報い(異熟)あるものである』と。彼が、それらの思考の危険を近しく注視していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。比丘たちよ、それは、たとえば、また、年少にして、若く、派手好きの、あるいは、女が、あるいは、男が、あるいは、蛇の死骸を、あるいは、犬の死骸を、あるいは、人間の死骸を、首に掛けられたなら、苦悩し、自責し、忌避するように、比丘たちよ、まさしく、このように、まさに、もし、その比丘が、その形相から、善なるものを伴った他の形相に意を為していると、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、それらの思考の危険が近しく注視されるべきです。『かくのごとくもまた、わたしの諸々の思考は、善ならざるものである。かくのごとくもまた、わたしの諸々の思考は、財貨を有するものである。かくのごとくもまた、わたしの諸々の思考は、苦痛の報いあるものである』と。彼が、それらの思考の危険を近しく注視していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。

(3)比丘たちよ、もし、その比丘が、それらの思考の危険を近しく注視しながらもまた、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、それらの思考への気づきなく意を為さないことが惹起されるべきです。彼が、それらの思考への気づきなく意を為さないことを惹起していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。比丘たちよ、それは、たとえば、また、眼ある人が、眼の視野にやってきた諸々の形態の見なきことを欲する者として存するなら、彼は、あるいは、〔眼を〕閉じるであろうし、あるいは、他を顧みるであろうように、比丘たちよ、まさしく、このように、まさに、もし、その比丘が、それらの思考の危険を近しく注視しながらもまた、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら……それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。

(4)比丘たちよ、もし、その比丘が、それらの思考への気づきなく意を為さないことを惹起しながらもまた、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、それらの思考の、思考を形成する働き()の様相に意が為されるべきです。彼が、それらの思考の、思考を形成する働きの様相に意を為していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。比丘たちよ、それは、たとえば、また、人が、急いで赴くとします。彼に、このような〔思いが〕存します。『いったい、まさに、どうして、わたしは、急いで赴くのだ。それなら、さあ、わたしは、ゆっくりと赴くのだ』と。彼は、ゆっくりと赴きます。彼に、このような〔思いが〕存します。『いったい、まさに、どうして、わたしは、ゆっくりと赴くのだ。それなら、さあ、わたしは、立つのだ』と。彼は、立ちます。彼に、このような〔思いが〕存します。『いったい、まさに、どうして、わたしは、立っているのだ。それなら、さあ、わたしは、坐るのだ』と。彼は、坐ります。彼に、このような〔思いが〕存します。『いったい、まさに、どうして、わたしは、坐っているのだ。それなら、さあ、わたしは、横になるのだ』と。彼は、横になります。比丘たちよ、まさに、このように、その人は、振る舞いの道の粗大なるもの粗大なるものを回避して、振る舞いの道の微細なるもの微細なるものを営為します。比丘たちよ、まさしく、このように、まさに、もし、その比丘が、それらの思考への気づきなく意を為さないことを惹起しながらもまた、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら……それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。

(5)比丘たちよ、もし、その比丘が、それらの思考の、思考を形成する働きの様相に意を為しながらもまた、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、歯のうえに歯を置いて、舌で上顎に触れて、心によって、心が、制御されるべきであり、圧迫されるべきであり、撃滅されるべきです。彼が、歯のうえに歯を置いて、舌で上顎に触れて、心によって、心を、制御していると、圧迫していると、撃滅していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。比丘たちよ、それは、たとえば、また、力ある人が、より力の弱い人を、あるいは、頭を、あるいは、喉を、あるいは、肩を、掴んで、制御し、圧迫し、撃滅するように、比丘たちよ、まさしく、このように、まさに、もし、その比丘が、それらの思考の、思考を形成する働きの様相に意を為しながらもまた、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——まさしく、生起するなら、比丘たちよ、その比丘によって、歯のうえに歯を置いて、舌で上顎に触れて、心によって、心が、制御されるべきであり、圧迫されるべきであり、撃滅されるべきです。彼が、歯のうえに歯を置いて、舌で上顎に触れて、心によって、心を、制御し、圧迫し、撃滅していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。

(1)比丘たちよ、すなわち、まさに、比丘が、その形相に由来して、その形相に意を為していると、諸々の悪しき善ならざる思考が——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——生起することから、彼が、その形相から、善なるものを伴った他の形相に意を為していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。(2)それらの思考の危険を近しく注視しながらもまた、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。(3)それらの思考への気づきなく意を為さないことを惹起しながらもまた、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。(4)それらの思考の、思考を形成する働きの様相に意を為しながらもまた、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。(5)歯のうえに歯を置いて、舌で上顎に触れて、心によって、心を、制御していると、圧迫していると、撃滅していると、すなわち、諸々の悪しき善ならざる思考は——欲〔の思い〕を伴ったものもまた、憤怒を伴ったものもまた、迷妄を伴ったものもまた——それらは捨棄され、それらは滅至します。それらの捨棄あることから、まさしく、内に、心は、確立し、静止し、専一と成り、定められます。比丘たちよ、この者は、『比丘として、諸々の思考の様態の道における自在者であり、その思考を望むなら、その思考を思考するであろう。その思考を望まないなら、その思考を思考しないであろう。渇愛を断ち、束縛するものを還転させた。〔我想の〕思量の寂止あることから、正しく苦しみの終極を為した』〔と〕説かれます」と。

世尊は、この〔言葉〕を言いました。わが意を得たそれらの比丘たちは、世尊の語ったことを大いに喜んだ、ということです。

思考の様相の経は終了となり、〔以上が〕第十となる。

獅子吼の章は終了となり、〔以上が〕第二となる。

その〔章〕のための摂頌となる。

〔そこで、詩偈に言う〕「小なる獅子吼と優れた身の毛のよだち、大いなると小なる苦しみの範疇と推知の経、鬱積と辺境と蜜団子と二種の思考と五つの形相の講話があり、さらなる章となる」〔と〕。

注釈【5】