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翻訳【15】

スンダリー長老尼の詩偈

〔長老尼に、婆羅門が尋ねた〕「尊女よ、かつて、あなたは、亡者となった子たちを喰いつつ(子を亡くす身となり)、そして、昼に、さらに、夜に、あなたは、極度に悩み苦しみました。

婆羅門尼(長老尼)よ、〔まさに〕その〔あなた〕は、今日、七子の全てを喰って〔そののち〕(全ての子を亡くしたにもかかわらず)、ヴァーセッティーよ、どのような理由によって、〔かつてのように〕激しく悩み苦しまないのですか」〔と〕

〔長老尼は答えた〕「数百の子たちが、さらに、数百の親族たちの群れが、多くの者たちが、過去の時において喰われました(落命した)⸺わたしにとっても、婆羅門よ、さらに、あなたにとっても。

〔まさに〕その、わたしは、生からの、さらに、死からの、出離を知って、〔もはや〕憂い悲しまず、泣き叫ばないのです。そして、また、悩み苦しまないのです」〔と〕

〔婆羅門が尋ねた〕「ヴァーセッティーよ、このような、まさに、未曾有の言葉を、〔あなたは〕語ります。あなたは、誰の法(教え)を了知して、このような言葉を語るのですか」〔と〕

〔長老尼は答えた〕「婆羅門よ、この方は、正覚者たる方は、ミティラーの城市に向かい行き、一切の苦しみを捨棄するために、命あるものたちに、法(教え)を説示しました。

(婆羅門)よ、彼の、阿羅漢たる方の、法(教え)を聞いて、〔その〕依り所なき〔境地〕〔知って〕、そこにおいて、〔わたしは〕正なる法(教え)の識知者となり、子〔の死〕の憂い悲しみを除き去ったのです」〔と〕

〔婆羅門が言った〕〔まさに〕その、わたしもまた、赴きましょう⸺ミティラーの城市に向かい行き。まさしく、また、わたしをも、彼は、世尊は、一切の苦しみから解き放つでしょう」〔と〕

婆羅門は見た⸺覚者を、解脱者を、依り所なき者を。苦しみの彼岸に至る牟尼は、彼は、その〔婆羅門〕に、法(教え)を説示した。

〔すなわち〕苦しみを、苦しみの生起を、そして、苦しみの超越を、さらに、苦しみの寂止に至る、聖なる八つの支分ある道を。

そこにおいて、〔婆羅門は〕正なる法(教え)の識知者となり、出家を選んだ。スジャータ(婆羅門)は、三夜ののちに、三つの明知を体得した。

〔婆羅門が言った〕「来たれ、馭者よ、〔妻のもとに〕赴け。この車を〔妻に〕与えよ。無病なる〔妻の〕婆羅門尼に説くのだ。『今や、婆羅門は出家しました。スジャータは、三夜ののちに、三つの明知を体得しました』」〔と〕

そして、そののち、馭者は、車を取って、さらに、また、千〔金〕〔取って〕、無病なる〔妻の〕婆羅門尼に言った。「今や、婆羅門は出家しました。スジャータは、三夜ののちに、三つの明知を体得しました」〔と〕

〔妻が言った〕「馭者よ、三つの明知ある婆羅門のことを聞いて、では、わたしは、この馬車を、さらに、また、千〔金〕を、〔水の〕満ちた鉢を、おまえに与えます」〔と〕

〔馭者は言った〕「婆羅門尼よ、馬車は、さらに、また、千〔金〕は、まさしく、あなたのものとして有れ。わたしもまた、優れた智慧ある方(ブッダ)の現前において、出家するでありましょう」〔と〕

〔娘のスンダリーに、妻が言った〕「象と牛と馬を、そして、宝珠と耳飾を、さらに、この、栄える家の資産を、〔それらを〕捨棄して、あなたの父は、出家したのです。スンダリーよ、諸々の財物を受けなさい。あなたは、家における相続者です」〔と〕

〔スンダリーは言った〕「象と牛と馬を、そして、宝珠と耳飾を、さらに、この、喜ばしき家の資産を、〔それらを〕捨棄して、子〔の死〕の憂い悲しみに苦悩する、わたしの父は、出家したのです。兄弟〔の死〕の憂い悲しみに苦悩する、わたしもまた、出家するでありましょう」〔と〕

〔スンダリーに、長老尼が言った〕「スンダリーよ、あなたが、それを望み求めるなら、あなたの、その思惟は実現せよ。〔戸口に〕立って受ける〔行乞の〕食も、そして、残飯も、さらに、糞掃衣(ぼろ布)の衣料も⸺これら〔の困苦〕があるとして、〔常に〕征服している者は、他の世において、煩悩なき者となります」〔と〕

〔スンダリーは言った〕「貴婦よ、学びつつあるわたしの、天眼は清められました。〔わたしは〕過去(前世)の居住を知ります⸺そこにおいて、かつて、わたしが住したところを。

巧みな智ある方よ、長老尼の僧団にとって美しく輝く方よ、あなたに依拠して、三つの明知は獲得され、覚者の教えは為されました。

貴婦よ、わたしをお許しください。〔わたしは〕サーヴァッティーに赴くことを求めます。〔わたしは〕最勝の覚者の現前において、獅子吼を吼え叫ぶでありましょう」〔と〕

〔長老尼は言った〕「スンダリーよ、〔世の〕教師たる方にお会いしなさい⸺金の色艶ある方に、黄金の皮膚ある方に、調御されざる者たちの調御者たる方に、何も恐れない正覚者に」〔と〕

〔世尊に、スンダリーが言った〕「スンダリーがやってくるのを見てください⸺解脱者にして依り所なき者を、貪欲を離れ束縛を離れた者を、為すべきことを為した煩悩なき者を。

バーラーナシーから出立して、あなたの現前にやってきたのです。偉大なる勇者よ、弟子のスンダリーは、あなたの〔両の〕足を敬拝します。

あなたは、覚者です。あなたは、教師です。〔真の〕婆羅門よ、〔わたしは〕あなたの娘として存しています。〔あなたの〕口から生まれた正嫡です。為すべきことを為した煩悩なき者です」〔と〕

〔世尊は言った〕「幸いなる者よ、〔まさに〕その、あなたにとって、善き訪問と〔成れ〕。そののち、あなたにとって、悪しき訪問ならざるものと〔成れ〕。まさに、このように、調御者たちはやってきます⸺教師の〔両の〕足を敬拝する者たちとして、貪欲を離れ束縛を離れた者たちとして、為すべきことを為した煩悩なき者たちとして」〔と〕。ということで⸺

……スンダリー長老尼は……。

注釈【2】