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翻訳【16】

「征服されています」の経

このように、わたしは聞きました。或る時のことです。世尊は、ラージャガハ王舎城に住んでおられます。ヴェール林のカランダカ・ニヴァーパ竹林精舎において。そこで、まさに、世尊は、比丘たちに告げました。「比丘たちよ、一切は、征服されています。比丘たちよ、では、何が、一切であり、征服されているのですか。比丘たちよ、眼は、征服されています。諸々の形態は、征服されています。眼の識知〔作用〕は、征服されています。眼の接触は、征服されています。すなわち、また、この、眼の接触という縁あることから生起する、感受されたものであるなら、あるいは、安楽も、あるいは、苦痛も、あるいは、苦でもなく楽でもないものも、それもまた征服されています。何によって、征服されているのですか。『生によって、老によって、死によって、諸々の憂いによって、諸々の嘆きによって、諸々の苦痛によって、諸々の失意によって、諸々の葛藤によって、征服されている』と、〔わたしは〕説きます。……略……。舌は、征服されています。諸々の味感は、征服されています。舌の識知〔作用〕は、征服されています。舌の接触は、征服されています。すなわち、また、この、舌の接触という縁あることから生起する、感受されたものであるなら、あるいは、安楽も、あるいは、苦痛も、あるいは、苦でもなく楽でもないものも、それもまた征服されています。何によって、征服されているのですか。『生によって、老によって、死によって、諸々の憂いによって、諸々の嘆きによって、諸々の苦痛によって、諸々の失意によって、諸々の葛藤によって、征服されている』と、〔わたしは〕説きます。身は、征服されています。……略……。意は、征服されています。諸々の法(意の対象)は、征服されています。意の識知〔作用〕は、征服されています。意の接触は、征服されています。すなわち、また、この、意の接触という縁あることから生起する、感受されたものであるなら、あるいは、安楽も、あるいは、苦痛も、あるいは、苦でもなく楽でもないものも、それもまた征服されています。何によって、征服されているのですか。『生によって、老によって、死によって、諸々の憂いによって、諸々の嘆きによって、諸々の苦痛によって、諸々の失意によって、諸々の葛藤によって、征服されている』と、〔わたしは〕説きます。比丘たちよ、このように見ながら、有聞の聖なる弟子は、眼にたいしてもまた厭離し、諸々の形態にたいしてもまた厭離し、眼の識知〔作用〕にたいしてもまた厭離し、眼の接触にたいしてもまた厭離し……略……すなわち、また、この、意の接触という縁あることから生起する、感受されたものであるなら、あるいは、安楽も、あるいは、苦痛も、あるいは、苦でもなく楽でもないものも、それにたいしてもまた厭離します。厭離している者は、離貪します。離貪あることから、解脱します。解脱したとき、『解脱したのだ』と、知恵が有ります。『生は滅尽し、梵行は完成された。為すべきことは為された。〔もはや〕他に、この場へと〔赴くことは〕ない』と覚知します」と。〔以上が〕第七となる。

注釈【1】